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2拠点生活への道のり 2拠点目の家探し(その1)

都内の端っこにあるマンションで一生を終えると思っていた。
言問橋を渡ればすぐ浅草。
本所吾妻橋の駅までは徒歩すぐ。
銀座線浅草駅はちょっと遠いけど歩ける距離。
会社にも近くて便利な場所だし景色はいいので満足していた。

が・・・マンションを処分し、
庭付き戸建への憧れから中古の戸建を購入。
庭と戸建に感激したけれどそれ以上に
住宅ローンの重圧から解放された身軽さ感はたまらなかった。
更に、毎月払っていた修繕積立費、管理費、駐車場代。
加えて、マンション住民を「管理」するかのごとく
滅茶滅茶威張っていた管理人。
役職定年で大手住宅ベンダーから子会社に出向してきたのであろう
管理人とのお別れが相当嬉しかった・・・

住宅ローンから解放され、中古住宅のローンもない。
これなら早期退職してファイヤーもできるかもなんて思った。
なぜなら、今は買っていないけど、当時は宝くじを買っていて
宝くじを買うたびに思ったことは「ランボ買うぞ」ではなく、
「会社辞める」だった。

さて、最初のリフォームは1階の和室。

それから数年後、リビングの床と壁のリフォーム。

そして、念願の浴室、洗面所、トイレのリフォーム。

さらにかみさんの夢だったキッチンリフォーム。
IHや食洗機も初めて使うことに。

更に、私の部屋の簡易防音工事。
ペアガラスの二重サッシに床と壁の簡易防音。

それから数年後、屋根の葺き替えと外壁塗装。

最初はここを終の棲家と考えて頑張ってリフォームをはじめたのだけど、
まあ中年サラリーマンが陥る「別荘ほしい」病に・・・
いくら家をリフォームしても庭を手入れしても住宅地の中。
新鮮な空気と鮮やかな緑、透明な小川に囲まれたナチュラルライフ・・・

最初に見に行ったのが那須高原の原野。
とてもリーズナブルなお値段とはいえ、
新築しなければならない。
電気と上水道をひかなければならないし、
浄化槽の工事も必要。
総額を計算してみると到底無理。
次に心配になったのは雪。

「軽井沢は?」とかみさん。
ということで軽井沢の中古物件を見に行った。
憧れのログハウスだけど那須に新築するのと変わらない。

ところが・・・帰りがけに寄ったTSURUYAにはまってしまった・・・
かみさんも私も地方スーパー大好きなので夢中になってしまった・・・

一方、毎年必ず行く伊豆方面、特に熱海、伊東、下田も気になっていた。
なぜなら、そのときの夢は定年退職したら下田で1カ月暮らすこと。
かみさんは熱海もいいねと。

何故なら、海と自然とグルメと温泉が楽しめる。
私は伊東もいいなと思っていた。

街中もいいけど伊豆高原や城ケ崎の別荘にも憧れていた。
両方の中古物件を見た後、このエリアの別荘について調べたところ、
税金が高いこと、温泉の権利取得や年間のランニングコスト、
前の所有者の滞納など、色々と課題があることが分かった。
加えて、伊豆高原のホテルに泊まって別荘エリア内を散歩して
分かったことが、別荘地内の車の通行がとても多いことや
意外に空き家が多いことだった。
結果、伊豆高原や城ケ崎の中古物件は候補から外れた。

そして下田。ここなら賃貸でも良さそうだと・・・
毎年毎年、多い時には年3~4回行く慣れた土地。
美しい海。大好きな小木曽商店Minorikawaもあるし。

下田東急ホテルから降りてちょっと歩いたところにある遊歩道。
ここも何度歩いたかわからないほどお気に入りの散歩コース。
けっこうがけ崩れや波による浸食があって危険なときもあるけど
とにかく入り口が進入禁止となっていないときは散歩した。

そして一番のお気に入りのペリーロード
他にも街中には散歩しながら楽しめるところが結構ある。
かみさんは候補としていなかった。

蓮台寺界隈はどうだろうか?
ということで、清流荘に泊まって蓮台寺界隈を散策した。

歩いていたらたまたま吉田松陰寓寄処を見つけた。
下田市の解説によれば、
「幕末、ペリー艦隊の黒船に乗船し海外渡航を企てた吉田松陰が数日間寄居した場所」
という場所だった。
解説員の方にお話しをうかがい、中を見学。

階段。

そして2階に上がったときに・・・
「古民家って落ち着くな・・・」と思った。
今の住まいは便利だし生活しやすいのだけど、
なんというか味わいというか、そういったものはない。
でも、この住居は不思議な安らぎ感と充実感が感じられる。
このときに古民家暮らしに興味を持ったのかもしれない。

かみさんは蓮台寺や下田の街中よりも、弓ヶ浜界隈の別荘地に興味があった。
そこで、弓ヶ浜界隈の物件や、南伊豆マリンパーク界隈の土地や物件も見に行った。
海近くの物件は意外に高額だったし、手ごろなものやゼロ円物件のロケーションは
生活道路から相当奥に入ったところで、車のすれ違いが不可な細い道。
ということで、この界隈は早々に諦めた。

そしてトンビの舞台、松崎。
ここは住みやすそうな街と思った。
ドラマに出てきた常盤橋もレトロでとてもいい。

こんな感じの家が数多く残っている。
街を歩き回り、最後に八百屋のおばちゃんと話をした。
「松崎って本当にいいですね・・・ここに住みたいと思いました」
と言ったら、おばちゃんは・・・
「あんたね、旅行でちょっときただけだから分からないんだよ、
ここはね、心臓とか重い病気になっても病院がないから
ドクターヘリで沼津まで搬送されるんだよ」
と言われてしまった・・・なるほど・・・
ここで生まれ育ってないただの旅行者では分からないことが
沢山あるからそういったリスクも全て承知で住む覚悟が必要ってことか・・・

Mercedes